Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
橋の上の女 ――銭形平次傑作選2
野村 胡堂
Lesen Sie 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.573 Zeichen · 178 Bildschirme
二
「江戸の町奴の中に、あんな腕の出来る奴があるかな」
平次が疑うのはその点でした。
「安宅の弁吉、小人三次郎などはどうでしょう。弁吉は小太刀をよく使うそうで、仲間では評判の腕ききですよ。小人三次郎は橋場の家に弟子を取って、柔術の稽古をして居るくらいで、柄は小さいが、恐ろしい早業だということで」
「三次郎の早業と、弁吉の小太刀の腕前を一人で持っていれば出来ないこともあるまい。が――」
平次はこんなことを考えて居るのでした。
二
「お客様ですよ、――お武家様がお二人」
平次の女房のお静、相変らず若くて優しいのが、障子の外から声をかけました。
「両刀が二人か――髷を切らたのじゃありませんか」
八五郎が側から口を出します。
「シッ、黙って居ろ、――お前はお勝手へでも消えるが良い」
「消えるんですか。ヘエ、行きますよ」
八五郎を台所へ追いやった後へ、身扮の立派な武家が二人、御大家の御使者見たいな尤もらしい顔をして入って来ました。
「拙者はさる御直参大身の用人、大里貫之助と申す者で御座る」
「拙者は佐々見左仲」
「折入って平次殿にお願いがあって参ったが、聴き入れては下さるまいか」