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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Lesen Sie 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.573 Zeichen · 178 Bildschirme

Aozora Bunko

銭形平次捕物控

一

一

「あれを聴いたでしょうね、親分」

ガラッ八の八五郎は、この薄寒い日に、鼻の頭に汗を掻いて飛込んで来たのです。

「聴いたよ、新造に達引かしちゃよくねえな。二三日前瀧ノ川の紅葉を見に行って、財布を掏られて、伴の女達にお茶屋の払いまでして貰ったという話だろう」

銭形平次は立て続けに煙管を叩いて、ニヤリニヤリとして居るのです。

「そんなつまらねえ話じゃありませんよ。親分も聴いたでしょう、近頃大騒ぎになって居る、土手の髷切り」

「そうだってね、新吉原の土手で、遊びに行く武家がポンポン髷を切られるんだってね、――大きい声じゃ言えねえが、『人は武士なぜ傾城に嫌がられ』とはよく言ったものさ。突き袖かなんかしやがって、武士たる者が不用心ななりで女郎買なんかに行くから、命から二番目の大髻を切られるのさ。八五郎が財布を掏られるのと違って、こいつは内々溜飲を下げて居る奴が多いぜ。なア八」

町人平次――お上の御用を勤めているには相違ありませんが、武士の髷切り騒ぎには、内々揉手をして喜んで居るのでした。

その頃江戸中の評判になった、この髷切りの悪戯は、一ヶ月ほど前から始まったことですが、月のない真っ暗な晩に限って、新鳥越から衣紋坂にいたる、所謂土手八丁と言われた日本堤で、何者とも知れぬ怪人に襲われ、アッと言う間に髷節から髻を切り取られ