Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
橋の上の女 ――銭形平次傑作選2
野村 胡堂
Lesen Sie 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.573 Zeichen · 178 Bildschirme
四
八五郎はこんな途方もない事まで、お琴の口から訊いて来たのです。
四
平次はそれから、残る家族の者に逢って見ました。手代の佐吉は、四十年配のお屋敷まわり。高荷を背負って、江戸中の良家を商って廻るので、名残りなく陽にも焼け、弁口も爽かで、お琴と因縁をつけるにしては、その年齢からして違います。若い手代の伊太郎は、典型的な優さ男で、ずいぶんお嬢さんと因縁も付けそうですが、日本橋を離れないことは、当日の見物に交って、八五郎も証拠立てております。
あとは、ひどい片輪でどんな事があっても外へ出ない総領の大三郎、これは間違っても父親を殺す筈もなく、下女のお徳も相模女の劫を経たので、色恋とは関係もなく、主人を殺した犯人とも思われません。
その間に平次は徹底的に四方の様子を調べました。沢屋の落目は覆うべくもなく、病身な主人がここまでつないで来たのはむしろ不思議なくらいです。近所の衆、または町中には、怨みを持った人もありません。落目になっていると言うものの、昔からの通り一丁目の沢屋で、付き合いも派手で、出銭も惜しみないのは江戸ッ子らしい主人の見得であったのです。
「この上は、外から入った人間を調べるほかはないが――」