Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
橋の上の女 ――銭形平次傑作選2
野村 胡堂
Lesen Sie 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.573 Zeichen · 178 Bildschirme
これは茶の木稲荷の真ん前に引っくり返ったことは言うまでもありません。
平次は骨を折って八五郎を呼び戻しました。放たれた馬のようなもので、これは容易のことではつかまりません。
「八、少し考えて見ろよ、お種の言うことは面白いが、面白いだけのことだ。あの女にも嘘も細工もあったよ」
「あの女に嘘? 冗談でしょう、親分」
「冗談じゃないよ、あの女は綺麗だが、大変な嘘つきだ」
「ヘエ」
「喜三郎を見張っていたようなことを言っているが、二度目に太之助を脅かしたのは、後先の事を考えると喜三郎だ。白い装束なんかは前から用意しなきゃあ、急に手に入る代物じゃねえ」
「――――」
「現に茶の木稲荷の縁の下に突っ込んであったのを、朝吉の子分衆が手に入れた筈だ」
「すると」
「喜三郎に気があったというのも嘘だ、どこでも構わない訊いて歩いて御覧よ。第一あの女は兵二郎と気が合ったからこそ、いろいろのうるさいことが起ったじゃないか。腕ずくでも男でも叶わないから、あんな細工をしたと、喜三郎も言ってるじゃないか、あの女は喜三郎を救いたかったのだよ。ただそれだけじゃあるまい――喜三郎の命を助けるにしては細工があり過ぎる」