Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme

Aozora Bunko

「こういうことと、お案じしましたから、お取り次ぎを待たずに、駆け上りました。もう、こういうものの必要は、ございません」

と彼女はその紙を、殿下の方へ向けて開いた。高貴な方の私信に眼を走らせることはさすがに憚られたが、もうそんなことにかかわっていられない。途端にパッと眼を打ったものは、第一行目第二行目……。

……この期に及んで、言うべきことなし。

ペーデルよ、不名誉は死をもって償え! 王室の名誉のため、父君の御負託に背き、死をもって謝罪する兄を見做え。即刻自決して罪を償わるべし……。

「こういうことをお案じしましたばっかりにわたくしは飛んでまいりました。もうこういうお手紙は、一切、御不用になりました。改めてお燃やし下さいませ」

と暖炉の中へ抛り込んだ。たちまち火がついてメラメラと燃え上る。

「恐れ入りますが殿下、拳銃をどうぞ、おしまい下さいませ。先王陛下の御名誉のため、国王陛下の御名誉のためにも、極秘で処理するように、とシュレーゲル首相様も仰有っていられます。一切もう、終りを告げました」

黙って殿下は、ポケットから拳銃を出して抽斗へしまわれた。そして、やっと腰を降ろされた。