Japanische Klassiker mit Furigana
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ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
Lesen Sie 比島投降記 (ひとうとうこうき) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.333 Zeichen · 134 Bildschirme
AB
アコーディオン・ワイヤのこっち側からそれを見て我々は「サムは大したものだ。中々やるじゃないか」とほほえましくも感心した。
どういう訳か、サムはほかのGIにくらべて、事務所勤務の度数が多かった。それに、とにかく面白い男ではあり、いよいよお別れという時、僕は何か記念品をやりたいと思ったが、捕虜の身分で、もちろん何も持っていはしなかった。とうとう僕は、たった一本しか持っていなかったパイプを、サムに贈呈した。このパイプは初代のマニラ新聞社長、故松岡正男さんが二十二年前ぼくにくれたので、僕としては愛着も持ち、また手離しては困ることは分っていたのだが、それでも、何だか、何かしらサムに、それによって僕を記憶して貰えるような品物を、贈りたい気持で、一杯だったのである。サムは別にうれしそうな顔もしなかったが、僕にそんな気持を起させ、そんなことをさせたのは、何かしら、サムに人徳とでもいうものが、あったのだろう。まったくサムは不思議な青年である。
AB
頭文字をAとする兵隊三人と知合になった。AB――が陸軍、AS――とAR――とが海軍である。
ラロの仮収容所から、病院の一部がアパリの海岸に移転し、僕は病院の通訳をすることを命じられた。