Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
Lesen Sie 比島投降記 (ひとうとうこうき) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.333 Zeichen · 134 Bildschirme
「米国では将校でもあんな風なんだな」とか「日本の将校とはまるで違うな」とか、よく兵隊が感心していた。物を書いたり、ラジオで放送したりするよりも、わが国の民主化に、この方がどれほど効果的であるかは、いうまでもない。
D中尉がS大学出身、G中尉がM大学というので、ラロで聞いた話を思い出し、「この大隊の将兵の八〇パーセントはカレッジ・グラデュエートだといいますが」と質問したら、大学卒業生や大学生が他にくらべて多いことは事実だが、八〇パーセントは少々話が大きすぎるとのことだった。兵隊の噂話は、どの国でも似たりよったりだと思った。
この両中尉の上に、Mという少佐がいた。いかにも精悍そのもので、いつも乗馬用の鞭を持って歩き、初めは近より難いような感を与えたが、追々と英語でいわゆる「ドライ・ユーモア」の持主であることが分った。
これは、ユーモアとは何の関係もない話だが、ある時、北部ルソンの山の中を三週間あまり、食うや食わずで迷い歩いた兵隊が七、八名、比島人につれられて収容所に着いた。元来ここの収容所には、カミギン、フガ、ダルピリ、カラヤン、バブヤン、バタアン群島――最後のは全く同じ名なのでよく混同されるが、マニラ湾の西北方にのびているバタアン半島とは違う――等の、バシー海峡の島々からの捕虜が多く、空襲を受けたことを別