Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
Lesen Sie 比島投降記 (ひとうとうこうき) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.333 Zeichen · 134 Bildschirme
東海岸ほどの「人気」はなかったが、ゴンサカ街道ということも、よくいわれた。ゴンサカのことは前にもちょっと書いたが、国道五号線に出られないので、それにほぼ並行した間道を北へとり、ゴンサカに出ようというのである。出てどうするつもりか知らぬが、そっちの方へ逃げこんだ人々も決してすくなくはない。それやこれや考えると、まだ相当な数の日本人が、山の中にいるのではあるまいかと思われる。
それはともかく、中部ルソンから東海岸へぬける路の一本の終点がカシグランなのである。そこに日本の兵隊が四十人と、比島のゲリラが五百人だかいるが、兵隊はみんな担送患者であり、ゲリラも雨季に入って山越が出来ないので、これを収容に行けという命令が出たのである。連絡は飛行機で行ったのだが、その後どうなっているか分らない。万事は行って見ての上のことだという話で、マニラを出港したのである。僚艦にも通訳が一人乗りこんでいた。
マニラから南下して、ルソン島の南端を通った。天気のいい日もあり、雨の日もあった。島に近く航海する時は穏かだったが、随分揺れた時もある。僕は全くすることがなく、毎日三度三度すごい御馳走になっては本を読んだ。