Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆしまもうで
湯島詣
泉 鏡花
Lesen Sie 湯島詣 (ゆしまもうで) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 62.004 Zeichen · 122 Bildschirme
さに、俤を見まいとするのでない、身に過失があって、縁切ったと言われた人の、たといその姿でも、見てはならないようにされたごとく感じている。
抽斗の縁に手を掛けて、猶予いながら、伸上るようにして恐いもののように差覗こうとして目を塞いだ。がッくり支えるように抽斗を差し懸けて、ああこの写真から下げて来ちゃ旨しいものを食べたっけと、耐らなくなって、此方を向くと、背中でとんと閉ッた途端に、魂を抜去られたか、我にもあらず、両手で顔を隠して、俯向いて、そのまま泣いていた。
しばらくして、蘇生ったもののように、顔を上げる。
向の隅に、雛の屏風の、小さな二枚折の蔭から、友染の掻巻の裾が洩れて、灯に風も当たらず寂莫としてもの寂しく華美な死体が臥ているのは、蝶吉が冊く人形である。掻巻はいつも神月と添寝した五所車を染めた長襦袢を裁ったのに、紅絹の裏を附けて、藤色縮緬の裾廻、綿も新しいのをふッかりと入れて、天鵝絨の襟を掛けて、黄八丈の蒲団を二枚。畳を六ツに仕切ったほどの処へ、その屏風、その枕、小さく揃えて寝かした上の、天井には犬張子の、見事大きなのが四足をぶら下げて動きもせず、一体遣りッ放しのお侠で、自転車に乗りたがっても、人形などは持ってもみようと思わない質であったのが、児を堕したために神月との縁が切れて、因果を含められた時始め