Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はんにゃしんぎょうこうぎ

般若心経講義

高神 覚昇

Lesen Sie 般若心経講義 (はんにゃしんぎょうこうぎ) von 高神 覚昇 (たかがみかくしょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.121 Zeichen · 213 Bildschirme

Aozora Bunko

さとりの世界

全くこれは甘露のような味わいでした。そこで旅人は、もはや目前の怖しい危険をも、うち忘れて、ただもうその一滴の蜜を貪り求めるようになったというのです。

申すまでもなく、曠野にさ迷うその旅人こそは、私どもお互いのことです。一疋の狂象は、「無常の風」です。流れる時間です。井戸とは生死の深淵です。生死の岸頭です。井戸の底の大蛇は、死の影です。四疋の毒蛇は私どもの肉体を構成する四つの元素(地、水、火、風の四大)です。藤蔓とは、私どもの生命です。生命の綱です。黒白二疋の鼠とは、夜昼です。五滴の蜂蜜とは、五欲の事です。官能的欲望です。まことにひとたび、この巧妙な人生の譬喩を聞いたならば、波斯匿王ならずとも、トルストイならずとも、まざまざ「人生の無常」を感ぜずにはおれないのです。無常の恐怖に戦慄せずにはおれないのです。そして、「求道の旅人」とならざるを得ないのです。

さとりの世界 次に第三の真理は「滅諦」です。「滅」とは生滅の滅で、ものがなくなるということです。ただしここにいう滅とは、苦を解脱したさとりの世界、すなわち「涅槃」のことをいうのです。で、滅の真理すなわち「滅諦」