Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

くしんのがくゆう

苦心の学友

佐々木 邦

Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

「先生は命を惜しがらないからこわいぞ」

「はあ」

「以来お父様はお酒をあまり召しあがらない。きいたんだね」

「切腹されちゃたまりません」

「しかしお母様はナカナカおずるいぞ」

「なぜでございますか?」

「お父様におわるいことがあると、ご自分でおっしゃらずに、安斉先生を呼んでいいつける。僕はきいていたことがあるよ」

「ははあ」

「すると安斉先生がお居間へあがって申しあげる。お父様はなんでも『よろしい。気をつけましょう』とおっしゃるそうだ。切腹がこわいから、けっしてさからわない」

「真剣ですからな」

「僕もさっき胸がドキッとした。僕が上がらなければお父様やお母様に合わせる顔がないから覚悟があったとおっしゃったろう? あれは切腹のことだ」

「まさか」

「いや、ほんとうだ。もう年をとって死にたいところだから危ない」

「それじゃますますご勉強なさらなければなりませんな」

「もう一生懸命だ」

「僕も万一若様がお上がりにならないようなら、今頃はこれです」

と正三君はバットを取って切腹のまねをした。

「ご短慮、ご短慮!」

「はなせはなせ」

「はなさない。十五番上がった」

と照彦様はまた正三君に抱きついた。