Japanische Klassiker mit Furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme
「なるほど」
「すでに一学期おやりになりましたが、やはりご成績がおもしろくありません。水は方円の器にしたがい人は善悪の友によると申しますから、これは成績のよいものをお相手につけるがよろしいということになりました。旧藩士の子弟の中に現在中学一年生で成績優等のものはないかとのおたずねでございます。わしは方々問いあわせましたが、きみのところがいちばんよく条件にかなっています。ご身分も三百石、申し分ない」
「いや、おそれいります。三百石はむかしの話で、いまは腰弁ですよ」
「いいや。とにかく、といっては失礼ですが、とにかく大蔵省の高等官です。お殿様はせめて高等官ぐらいの家庭でなければこまるとおっしゃいます」
「なにからなにまでと申しますと学友はむろん始終おやしきへあがっているんでございましょうな?」
「そうです。ご三男様と同じ学校へかよって、おやしきでは同じ家庭教師について勉強いたします。今回はぜんぜん平民的教育ですから、中学校ご卒業後すぐさまアメリカへおでかけになって、あちらの大学で仕上げるのだそうです。お学友もお供をしてまったく同様の教育をうけます。いかがですな?」