Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme
「昨夜、近江屋の箪笥から見つけた品だよ。まだおれにも見当はつかないが、大変なナゾが書いてあるらしい」
「ヘエ、そんな物があったんですか。箪笥の錠前の中に隠してあった紙片を取って行ったのは、あの女と半次じゃありませんか」
八五郎の小鼻はキナ臭くふくらみます。
「あの女と木戸番の半次が見つけるものを、このおれが気がつかずにいるものか」
「ヘエ」
平次の調子には自信があふれます。
「昨夜箪笥を引っくり返して見た時、おれは錠前の中に、紙片の挾んであるのを見つけて、そっと抜いて、代りに白い鼻紙を畳んで入れて置いたよ」
「ヘエ、あっしも気がつきませんでしたよ」
「そうだろう、おれはだれにも知らせたくなかったんだ。あの家は全く壁に耳で、どこでだれが見張っているかわからないから」
「その紙片に何が書いてあったんです」
「何んにも筋立ったことを書いてないから不思議さ――それはマア後で見せるとして、相手もあの錠前の裏から抜いて行った紙片が、ただの鼻紙と気がついてあわてたんだろう」
散々に敗北したようでも、銭形平次はやはり、曲者と対等の勝負はしていたのでした。
「それじゃ、それを出して下さいな。