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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

「その通りですよ。親分の十手の面目は立っても、万一ですよ――万一姐さんに間違いがあっちゃ、親分の人間としての道が立たないわけじゃありませんか」

「よしよし、そんなに果たし眼にならなくたっていいよ。おれは女房の身体まで張って、良い男になる気はない――まかり間違えば、十手捕縄を返上しても、女房は助けるよ」

「本当ですか、親分」

「本当だとも、――だがな、八。それにしても、折角手に入った証拠を、おめおめ敵の手に渡して、身代りなどをつかまされちゃ、末代までの恥だ」

「――」

「この書いたものを返す前に、よみ直してナゾを解いて、それから返してもおそくはあるまい、おれは昨夜一と晩そんなことを考えて、到頭寝ずにしまったよ」

平次の顔に刻みつけられた、恐ろしい苦悶と疲労を、そういわれて八五郎は始めて気が付いたのです。

「まだ考え度いことがあるよ。この手紙を見ると、お前が昌平橋の上へ紙片を持って立っておれば、手拍子三つ打たないうちに、お静をつれて来るということだ」

「――」

「嘘にしても斯んな事を書くくらいだから、お静は昌平橋の見えるところ、あの辺から一丁とも離れていないところに隠されているに違いないと思うんだ」