Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

「大がかりの仕事でございましたな」

あまりにも巧奇な企みで、悔をいうほかはありません。

「これほどうまうまと謀られようとは思わなかったよ。本来ならば我々三人腹でも切って申し訳するところだが、二十五人の若侍が、手落ちはお互いのことだから、我々と生死を共にするといって聴かない」

「御尤もなことでございます。何んとか手を尽して一万両取り還しましょう」

この責任感の強烈な正直者のために、平次はツイこう安請合いする気になったのです。

「昨夜酒を呑まない方が一人あったそうじゃございませんか。その方に逢わして頂きたいのですが」

「与吉と申す下男だ。年寄りで智慧も分別も怪しいからあまり頼りになる人間ではない」

平次の問いに対して、大橋要人は気乗りのしない顔をするのです。

「だが、大橋様、組屋敷から一万両を運んだ二十八人のほかに、当お屋敷の方もいらっしゃる筈ですが」

「左様、ここに常住十二、三人はいるだろうと思う。総体で四十人くらいの人数かな」

「その四十人の方が、正体もなく酔うというのは少し変じゃございませんか。四十人のうちには、酒に強い方も弱い方もあり、中にはお女中方も交っていた筈です。