Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

谷中の伯父さんというのも、本当は里親の身寄りで、私とは何の続き合いでもないんです」

「――」

「その上我儘を言って、嫁入り先から出て来た私ですもの」

「――」

「本当に、叔母さんを怒らしたりして、済みませんでしたねえ」

しんみりと言いながらも、お銀の足は、もとの明神下の方に動いて行くのです。

「で、何処へ行こうと言うのだ」

「たった一軒、明神下に知り合いのあることを思い出しました。銭形の親分さんのツイ近所で」

お銀は立ち止ってホッと溜息をつくのでした。

お銀が八五郎を案内したのは、平次の家の裏路地で、御台所町の隅へ置き忘れられたようなささやかな長屋でした。

「――」

お銀はその表戸に寄り添うように二つ三つ妙な調子で軽くたたくと、暫らく中でゴトゴトしておりましたが、やがて内から戸が開いて、

「まア、お前さん、今ごろどうして?」

お銀より少し年上らしい、これも美しい女が、寝巻姿に行燈を提げて出て来ました。

「八五郎親分に送られて来たのよ」

「まア」

「暫らく泊めて下さらない? 私谷中へは帰れないことになったの」

「また伯父さんと喧嘩をしたんでしょう。どっちも意地っ張りだから」