Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme
平次は解く
八五郎が路地へ飛び出したことはいうまでもありません。
「どうした、八。大層あわてているじゃないか」
その前に立ちふさがったのは、何処からか今帰って来たらしい銭形の平次だったのです。
平次は解く
「親分、その辺でお栄の阿魔の姿を見かけませんか」
八五郎はすっかり面喰らっておりました。
「そんなものは見ないよ――お栄がどうしたんだ」
平次の顔もさすがに緊張します。
「ここへ帰って来ると、箪笥なんかガチャガチャさせながら、あら八さん――なんて済ましているじゃありませんか、いきなり縄を打つと――賽の目の入墨があるなら、太股でも何んでも見せるって――」
「お前そんなもの覗いて見たのか」
「覗きゃしませんよ。憚りながらうるさくからみつくのを振りきって、隣りの六畳の床柱に縛って、臭いと見た箪笥を調べるうち、いやに静かになったと思って覗いて見ると――」
「太股をかえ」
「太股じゃありませんよ。隣りの部屋をのぞいて見るとこの通り、綺麗に縄を抜けて、裏口から逃出してしまったんで――太え阿魔じゃありませんか」
床柱に残った捕縄を見せながら八五郎は地団太を踏むのです。
「間抜けだなア――あの女はお前明石五郎八の一座の女太夫で、縄抜けの名人だったんだぜ」