Japanische Klassiker mit Furigana
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ずいひつ みやもとむさし
随筆 宮本武蔵
吉川 英治
Lesen Sie 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.786 Zeichen · 278 Bildschirme
これだけの宅地に住んでいたとすれば、郷土の家としても、相当な構えであったように思われる。
今はそこに大きな碑が立っている。畑地の奥に藁葺屋根の農家が見える。新免家の縁類の子孫かのように聞いた。
二天記に、武蔵が二刀流は、幼少の時、鎮守の舞殿で、太鼓を打つ撥のつかいようを見て、それから悟ったと逸話的に伝えているが、その神社というのは、この川一すじ隣の讃甘神社のことであろう。
宮本という地名も、この神社から起っているらしい。年代は不詳だが往古は荒巻大明神といい、讃甘郷の総鎮守として、そのお宮もすぐ裏山の大段という上にあった。で、宮ノ下と称した所から、宮本と転訛したものと思われる。なおこの宅址の地から少し山へ登って行くと、宮本家の墓所がある。これは先の無二斎夫婦の墓よりも後に縁類の者が建てた物であることは、墓石の新しさを見てもわかるが、ただ、私にとって一つの発見であったことは、その石に刻されてあった家紋であった。武蔵自筆のものにも、二天藤原玄信とあるとおり、彼自身も藤原氏を冠せていたが、この墓石の紋は、菅家紋といわれる梅鉢であった。
何でもないことのようだが、武蔵の紋が何であったかなども、やはり机の上の蒐覧だけでは獲られないことなので、一日雨に濡れて歩いたこの日の旅も、無駄ではなかったと、私は独り満たされてい