Japanische Klassiker mit Furigana
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ずいひつ みやもとむさし
随筆 宮本武蔵
吉川 英治
Lesen Sie 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.786 Zeichen · 278 Bildschirme
今日の茶席に掛けても、武蔵の画が、茶席にぴたと融和しているのを見ても、武蔵が相当にふかく、茶人でもあったことを証拠だてていると思う。
一面、彼のあった慶長から元和にわたっての絵画や工芸は、狩野永徳、松栄などの歿後、狩野山楽や俵屋宗達などの障壁画に代表されたように、豪華絢麗を極めた桃山風のまばゆい時代だった。
その中にあって、彼も或る頃には、供の者六、七名を連れて遊歴したこともあるとはいうが、彼の作画などには、いわゆる桃山時代色の片鱗も影響していなかった。むしろ一時代前の東山趣味ともいえる、燻んだ墨と、粗描の線と、多くの余白との中に甚だしく余韻を尊んでいた。
彼が描いた図がらにはまた、或る極限があった。今日遺っている作品でも、山水は極めて少ない。わずかに横物の破墨一、二点が真筆として伝わっているだけである。
いちばん多い図は祖師像――達磨之図である。達磨頂相、蘆葉達磨など、この図はかなり多く現存している。
人物画では、布袋図、花鳥図では鷺、雁などが多い。野馬の図、楢に木菟、柳に鵯、梅花に鳩、葡萄に栗鼠など、わりあいに画題を多種に扱っているが、それとてどこか、古画の構図のにおいがする。