Japanische Klassiker mit Furigana
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ずいひつ みやもとむさし
随筆 宮本武蔵
吉川 英治
Lesen Sie 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.786 Zeichen · 278 Bildschirme
また特に、武蔵の画集を刊行したいという社もあって、多年にわたり、資料蒐集に専念したH氏などが、その目的で、現地や諸方の所蔵家を巡って、いちいち実物について、撮影した多くの写真などもあった。いま、これに輯録したそれらの集積は、一時、かなり私の手許に蒐まっていたのであるが、疎開の前後、他の蔵書などと共に、乱雑に見失ってしまい、この改版にあたって、自分が思うほどの新味を加え得そうもないことは、仕事をすすめながらも、遺憾にたえない。
けれど、武蔵の俳句の載っている唯一の「鉋屑集」だの、島原在陣中の書簡だの、また春山和尚に関するものだの、従来の武蔵研究の上へ、さらに寄与しうる幾種かの未見資料を収め得たことは、その方面に興味をもつ人たちへは、いささか、歓んでもらえようかと思っている。
とにかく、ものを書くとか考えるとかいう仕事は、自分の生活を深くもし、多趣多味にもしてくれるが、一面、生涯の時間を、非常に短く思わせる気がしてならない。
自分が小説宮本武蔵をかいたのは、もう十年以上も前になるが、つい、まだ昨日のような気がするのである。そして国家のありかたも思潮も風俗もこの十年は空前な歴史を劃して、大きな変革をとげてきた。