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Japanische Klassiker mit Furigana

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せいねんのしさくのために

青年の思索のために

下村 湖人

Lesen Sie 青年の思索のために (せいねんのしさくのために) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.550 Zeichen · 203 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「ええ、それもいくぶんありましょう。しかし、それよりか、最初の被害の時に、私のものの考えかたをすっかり変えてしまったためです。」

「考えかたを変えた、といいますと?」

「私は、風に吹きおとされた林檎を、被害だとは思わないで、あべこべに、天の特別の賜物だと思うようになりました。」

「ほう、それはおもしろい、いったい、どうしてそんな考えになられました?」

「林檎が片っぱしから吹きおとされるのをじっと番小屋から見つめているうちに、次第にそんな考えに変って行ったんです。むろんはじめのうちは、せっかく丹精したものがむざむざと地にたたきつけられるのを見ていると、今にも気が狂いそうでした。しかし、同じ木になっている林檎でも、わけなくおちる林檎と、なかなかおちない林檎とがあるんす。それに気がつくと、私ははっとしました。そしてこう思ったんです。――颱風は毎年吹く。吹くものと覚悟しなければならない。それは天の運行だからだ。この天の運行を予定しないで林檎園を経営するのは、人間が勝手に天に甘えるというものだ。では、天に甘えないようにするにはどうしたらいいのか。それは、林檎園を完全に颱風から保護するか、さもなければ、颱風に襲われても吹きおとされないような丈夫な林檎を育てるより外はない。