Japanische Klassiker mit Furigana
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まぐろにいわし
鮪に鰯
山之口 貘
Lesen Sie 鮪に鰯 (まぐろにいわし) von 山之口 貘 (やまのくちばく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.107 Zeichen · 54 Bildschirme
処女詩集
無銭飲食
羊
のだが
こんな桧づくりの大きな家に住んでいて
ひとつぽっちも買わないなんて法が
あるもんですかと吐き出したのだ
いかにもぼくの家みたいで
まるでもっての外みたいだ
処女詩集
「思弁の苑」というのが
ぼくのはじめての詩集なのだ
その「思弁の苑」を出したとき
女房の前もかまわずに
こえはりあげて
ぼくは泣いたのだ
あれからすでに十五、六年も経ったろうか
このごろになってはまたそろそろ
詩集を出したくなったと
女房に話しかけてみたところ
あのときのことをおぼえていやがって
詩集を出したら
また泣きなと来たのだ
無銭飲食
飲んだり食ったりの
あげくのはてなのだ
かれはおつりがくるつもりで
ぽけっとのなかに手をいれてみると
ある筈のその金がないのだ
しかしあのときにたしかに
ぽけっとにおしこんでおいたのだと
もういちどかれは手をいれてみるのだが
金は街なかで拾った筈の金
どうやら昨夜見たばかりの
夢の千円札を探しているのだ。
羊
食うや食わずの
荒れた生活をしているうちに
人相までも変って来たのだそうで
ぼくの顔は原子爆弾か
水素爆弾みたいになったのかとおもうのだが
それというのも地球の上なので
めしを食わずにはいられないからなのだ