Japanische Klassiker mit Furigana
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まぐろにいわし
鮪に鰯
山之口 貘
Lesen Sie 鮪に鰯 (まぐろにいわし) von 山之口 貘 (やまのくちばく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.107 Zeichen · 54 Bildschirme
すれちがいの娘
ぼすとんばっぐ
深夜
米はつくるで
つくるたんびのその季節のものを
お手のものの馬車に盛りあげて
栗毛の馬がそれを運ぶのだ
ある日
杉木立のとろで
西の家の馬車に出会した
馬車には老婆がひとりのっかっていて
毛布にくるまってうなじを垂れているのだ
孫は手綱をふりふり
町の医者までと言うのだ
すれちがいの娘
この途はここから
でこぼこになり
赤みをおびながら
曲りくねって
松林の中へと這いつくばっているのだ
村の人たちはいつもながら
じぐざぐにこの途を歩いて行って
この途をじぐざぐに歩いて帰り
牛車も馬車もがた揺れの音を立てるのだ
ある日このでこぼこを
あっちへ曲りこっちに曲りして
ハイヒールとやらに出会したのだが
すれちがいの挨拶に
ふと気がついてみると
野良着の姿でしか見かけなかった
西の家の娘なのだ
ぼすとんばっぐ
ぼすとんばっぐを
ぶらさげているので
ミミコはふしぎな顔をしていたが
いつものように
手を振った
いってらっしゃいと
手を振った
ぼくもまたいつものように
いってまいりまあすとふりかえったが
まもなく質屋の
門をくぐったのだ
深夜
これをたのむと言いながら
風呂敷包にくるんで来たものを
そこにころがせてみせると
質屋はかぶりを横に振った