Japanische Klassiker mit Furigana
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いーはとーぼのうがっこうのはる
イーハトーボ農学校の春
Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme
」と達二は空を見て呟きました。
林の裾の灌木の間を行ったり、岩片の小さく崩れる所を何べんも通ったりして、達二はもう原の入口に近くなりました。
光ったり陰ったり、幾重にも畳む丘々の向うに、北上の野原が夢のように碧くまばゆく湛えています。河が、春日大明神の帯のように、きらきら銀色に輝いて流れました。
そして達二は、牛と、原の入口に着きました。大きな楢の木の下に、兄さんの縄で編んだ袋が投げ出され、沢山の草たばがあちこちにころがっていました。
二匹の馬は、達二を見て、鼻をぷるぷる鳴らしました。
「兄※。居るが。兄※。来たぞ。」達二は汗を拭いながら叫びました。
「おおい。ああい。其処に居ろ。今行ぐぞ。」
ずうっと向うの窪みで、達二の兄さんの声がしました。牛は沢山の草を見ても、格別嬉しそうにもしませんでした。
陽がぱっと明るくなり、兄さんがそっちの草の中から笑って出て来ました。
「善ぐ来たな。牛も連れで来たのが。弁当持ってが。善ぐ来た。今日ぁ午まがらきっと曇る。俺もう少し草集めて仕舞がらな、此処らに居ろ。おじいさん、今来る。」
兄さんは向うへ行こうとして、振り向いてまた云いました。