Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いーはとーぼのうがっこうのはる

イーハトーボ農学校の春

宮沢 賢治

Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme

Aozora Bunko

(なに怖いことがあるもんか。)

「こりゃ、山男。出はって来。切ってしまうぞ。」達二は脇差しを抜いて身構えしました。

山男がすっかり怖がって、草の上を四つん這いになってやって来ます。髪が風にさらさら鳴ります。

「どうか御免御免。何じょなことでも為んす。」

「うん。そんだら許してやる。蟹を百疋捕って来。」

「ふう。蟹を百疋。それ丈けでようがすかな。」

「それがら兎を百疋捕って来。」

「ふう。殺してきてもようがすか。」

「うんにゃ。わが※なぃ。生ぎだのだ。」

「ふうふう。かしこまた。」

油断をしているうちに、達二はいきなり山男に足を捉まいて倒されました。山男は達二を組み敷いて、刀を取り上げてしまいました。

「小僧。さあ、来。これから、俺れの家来だ。来う。この刀はいい刀だな。実に焼きをよぐかげである。」

「ばが。奴の家来になど、ならなぃ。殺さば殺せ。」

「仲々ず太ぃやづだ。来ったら来ぅ。」

「行がない。」

「ようし、そんだらさらって行ぐ。」

山男は達二を小脇にかかえました。達二は、素早く刀を取り返して、山男の横腹をズブリと刺しました。山男はばたばた跳ね廻って、白い泡を沢山吐いて、死んでしまいました。