Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いーはとーぼのうがっこうのはる

イーハトーボ農学校の春

宮沢 賢治

Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme

Aozora Bunko

では吉三郎さんと慶助さんと出て黒板へ書いて下さい。」と云いました。〔キッコは筆記帳をもってはねあがりました。〕そして教壇へ行ってテーブルの上の白墨をとっていまの運算を書きつけたのです。そのとき慶助は顔をまっ赤にして半分立ったまま自分の席でもじもじしていました。キッコは9の字などはどうも少しなまずのひげのようになってうまくないと思いながらおりて来たときようやく慶助が立って行きましたけれども問題を書いただけであとはもうもじもじしていました。

先生はしばらくたって「よし」と云いましたので慶助は戻って来ました。先生はむちでキッコのを説明しました。

「よろしい、大へんよくできました。」キッコはもうにがにがにがにがわらって戻って来ました。(もう算術だっていっこうひどくない。字だって上手に書ける。算術帳とだって国語帳とだって雑作なく書ける)

キッコは思いながらそっと帳面をみんな出しました。そして算術帳国語帳理科帳とみんな書きつけました。すると鉛筆はまだキッコが手もうごかさないうちにじつに早くじつに立派にそれを書いてしまうのでした。キッコはもう大悦びでそれをにがにがならべて見ていましたがふと算術帳と理科帳と取りちがえて書いたのに気がつきました。