Japanische Klassiker mit Furigana
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いーはとーぼのうがっこうのはる
イーハトーボ農学校の春
Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme
けれども虫がしんしん鳴き時々鳥が百疋も一かたまりになってざあと通るばかり、一向人も来ないようでしたからだんだん私たちは恐くなくなってはんのきの下の萱をがさがさわけて初茸をさがしはじめました。いつものようにたくさん見附かりましたから私はいつか長官のことも忘れてしきりにとっておりました。
すると俄かに慶次郎が私のところにやって来てしがみつきました。まるで私の耳のそばでそっと云ったのです。
「来たよ、来たよ。とうとう来たよ。そらね。」
私は萱の間からすかすようにして私どもの来た方を見ました。向うから二人の役人が大急ぎで路をやって来るのです。それも何だかみちから外れて私どもの林へやって来るらしいのです。さあ、私どもはもう息もつまるように思いました。ずんずん近づいて来たのです。
「この林だろう。たしかにこれだな。」
一人の顔の赤い体格のいい紺の詰えりを着たほうの役人が云いました。
「うん、そうだ。間違いないよ。」も一人の黒い服の役人が答えました。さあ、もう私たちはきっと殺されるにちがいないと思いました。まさかこんな林には気も付かずに通り過ぎるだろうと思っていたら二人の役人がどこかで番をして見ていたのです。