Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いーはとーぼのうがっこうのはる

イーハトーボ農学校の春

宮沢 賢治

Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme

Aozora Bunko

どこかここらで、沢山ある所をさがしてくれないか。ごほうびをあげるから。」

私たちはすっかり面白くなりました。

「まだ沢山ありますよ。さがしてあげましょう。」私が云いましたら紺服の役人があわてて手をふって叫びました。

「いやいや、とってしまっちゃいけない、ただある場所をさがして教えてさえくれればいいんだ。さがしてごらん。」

私と慶次郎とはまるで電気にかかったように萱をわけてあるきました。そして私はすぐ初蕈の三つならんでる所を見附けました。

「ありました。」叫んだのです。

「そうか。」役人たちは来てのぞきました。

「何だ、ただ三つじゃないか。長官は六人もご家族をつれていらっしゃるんだ。三つじゃ仕方ない、お一人十ずつとしても六十なくちゃだめだ。」

「六十ぐらい大丈夫あります。」慶次郎が向うで袖で汗を拭きながら云いました。

「いや、あちこちちらばったんじゃさがし出せない。二とこぐらいに集まってなくちゃ。」

「初蕈はそんなに集まってないんです。」私も勢がついて言いました。

「ふうん。そんならかまわないからおまえたちのとった蕈をそこらへ立てておこうかな。」

「それでいいさ。」黒服のほうが薄いひげをひねりながら答えました。