Japanische Klassiker mit Furigana
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まんようしゅうか
万葉秀歌
斎藤 茂吉
Lesen Sie 万葉秀歌 (まんようしゅうか) von 斎藤 茂吉 (さいとうもきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 213.820 Zeichen · 427 Bildschirme
で結んでいる。「なべに」は、と共に、に連れて、などの意で、「雁がねの声聞くなべに明日よりは春日の山はもみぢ始めなむ」(巻十・二一九五)、「もみぢ葉を散らす時雨の零るなべに夜さへぞ寒き一人し寝れば」(巻十・二二三七)等の例がある。
この歌もなかなか大きな歌だが、天然現象が、そういう荒々しい強い相として現出しているのを、その儘さながらに表現したのが、写生の極致ともいうべき優れた歌を成就したのである。なお、技術上から分析すると、上の句で、「の」音を続けて、連続的・流動的に云いくだして来て、下の句で「ユツキガタケニ」と屈折せしめ、結句を四三調で止めて居る。ことに「ワタル」という音で止めて居るが、そういうところにいろいろ留意しつつ味うと、作歌稽古上にも有益を覚えるのである。次に、此歌は河の瀬の鳴る音と、山に雲の動いている現象とを詠んだものだが、或は風もあり雨も降っていたかも知れぬ。併し其風雨の事は字面には無いから、これは奥に隠して置いて味う方が好いようである。そういう事をいろいろ詮議すると却って一首の気勢を損ずることがあるし、この歌の季についても亦同様であって、夏なら夏と極めてしまわぬ方が好いようである。