Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme
「だって、お内儀さんが知らないとおっしゃるものを仕方がないじゃないか」
小僧は口を尖らします。
「伯母さんに会えばすぐわかるのよ、小さい時お芝居へ連れて行っていただいたこともあるのだもの」
七兵衛はお松の説明のあとをついで、やはり律儀な百姓の口調で、
「実は、このお娘御とおじいさんとが甲州裏街道の大菩薩峠と申しまするところでお難儀をなすっているところを、私が通りかかってお連れ申したわけで、このお娘さんも頼る方といっては、こちら様ばかりだそうで、いかにもお気の毒ですから御一緒にやって参りましたわけで、どうかもう一度、奥様にお取次を願います」
克明に頭を下げて頼むので、番頭は飛んだ厄介者と言わぬばかりに小僧に顋を向け、
「では、モ一遍お内儀さんにそのことを申し上げてみな」
小僧は不承不承にまた奥へ行きましたが、小さな紙包を一つ持って出て来て、
「番頭さん、何と言っても奥様は御存じがないとおっしゃる、これは少ないが草鞋銭だから、それを持って帰ってもらうように、足りなければまだ一両や二両はそちらで心配して上げてもいいからって」
番頭はその紙包を受取って七兵衛の前へ進み出で、