Japanische Klassiker mit Furigana
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たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
Lesen Sie 完本 たぬき汁 (たぬきじる) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.158 Zeichen · 273 Bildschirme
それでは祖先に申し訳ないという父の意見で、若い弟に嫁を迎えて足止めし、それに農のことを担当させようとしたのである。
弟は嫁を迎えると、一年たつかたたぬうちに子供をこしらえた。しかし、弟は病身であった。産まれた子供が数え年二歳――生後六、七ヵ月のころ弟はとうとう病死した。これは、みゑ子が三歳の春を迎えたときであった。
私の故郷では、弟の遺児を誰が育てるかということと、若い未亡人の処置とが人々の頭を悩ました。子供は、佐藤家の子供であるからこれは大して問題でないにしても、まだ二十歳を出たか出ない未亡人の前途は、甚だ長い。このまま、婚家へ止めて置いて一生後家暮らしをさせるのは不憫である。一旦、里方へ帰し、そして改めてどこかへ嫁に行けるようにしてやらずばなるまい。
こう、親戚中の意見が一致して、子供を嫁の乳から離すことになった。そこで、子供は佐藤家で産まれたのであるから、佐藤家の惣領であるところの私の子供とするのが当然の筋であるということにも、親戚中の意見が一致したのである。故郷において、私の妹が老父と共に育ててもいいのだが、妹はまだ嫁入り前であったから、それは妹にとっては可哀相な訳合いであったのだ。