Japanische Klassiker mit Furigana
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わすれのこりのき
忘れ残りの記
吉川 英治
Lesen Sie 忘れ残りの記 (わすれのこりのき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 193.050 Zeichen · 383 Bildschirme
牛乳と英語
それから何度風呂へ入っても、頭を洗うと湯が黒くなった。
――ところで、今になって思うと、そんなかりそめの遊び事も、一個の未来には、無意味というものはない。空想を遊戯する――という無自覚な方式に依って、ぼくは何の考えもなく、後年、自分の職業となった小説作法の極く初歩の手習いを偶然やっていたわけであるかもしれない。
牛乳と英語
最近、母の旧知やら、横浜出身の方たちから、頻りにいろんな手紙をうけた。大仏次郎氏の兄さんの野尻抱影氏も、氏の小学生時代には今の紙芝居風な雨の日の遊戯を各の自由画でやった覚えがあるとのことである。また島村収三氏や佐々木美子さんからも、モンキの坂や植木会社附近のことについて、前回までの“忘れ残り”をいろいろ補足した御書面をいただいた。
また先頃、直木賞をうけた戸川幸夫氏の会でも、長谷川伸氏との間にすぐ“横浜ばなし”が出た。記憶力のよい長谷川老にただせば、健忘なぼくの忘れ残りもずいぶん補足されそうな気がした事だった。いちど、それらの横浜先輩に獅子文六氏なども加えて、みんなの忘れ残りを話しあってみたら、意外な話題も出てくるかもしれないと思った。