Japanische Klassiker mit Furigana
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「しなゆうき」
支那游記
Lesen Sie 支那游記 (「しなゆうき」) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.859 Zeichen · 105 Bildschirme
歓喜仏第一号は人間の皮をかけたる馬に跨り、炎口に小人を啣うるもの、第二号は象頭人身の女を足の下に踏まえたるもの、第三号は立って女を婬するもの。第四号は――最も敬服したるは第四号なり。第四号は牛の背上に立ち、その又牛は僭越にも仰臥せる女を婬しつつあり。されど是等の歓喜仏は少しもエロティックな感じを与えず。只何か残酷なる好奇心の満足を与うるのみ。歓喜仏第四号の隣には半ば口を開きたるやはり木彫りの大熊あり。この熊も因縁を聞いて見れば、定めし何かの象徴ならん。熊は前に武人二人(藍面にして黒毛をつけたる槍を持てり)、後に二匹の小熊を伴う。
それから寧阿殿なりしと覚ゆ。ワンタン屋のチャルメラに似たる音せしかば、ちょっと中を覗きて見しに、喇嘛僧二人、怪しげなる喇叭を吹奏しいたり。喇嘛僧と言うもの、或は黄、或は赤、或は紫などの毛のつきたる三角帽を頂けるは多少の画趣あるに違いなけれど、どうも皆悪党に思われてならず。幾分にても好意を感じたるはこの二人の喇叭吹きだけなり。
それから又中野君と石畳の上を歩いていたるに、万福殿の手前の楼の上より堂守一人顔を出し、上って来いと手招きをしたり。