Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
くろかべ
文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁
泉 鏡花
Lesen Sie 文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁 (くろかべ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 72.070 Zeichen · 143 Bildschirme
お祖母様が雛児のように抱いてござった小児衆も二人、一所に死んだぞの。孀つづきの家で、後家御は一昨年なくならした……娘さんが一人で、や、一気に家を装立てていさっしゃりますよ。姉さんじゃ。弟どのは、東京の学校さ入っていさっしゃるで。……地震の時は留守じゃったで、評判のようないは姉娘でござりますよ。――家とおのれは助かっても、老人小児を殺いてはのうのう黒犬を、のう、黒犬や――)……
勝手にしろ。殺したのではない、死んだのである。その場合に、圧に打たれ、火に包まれたものと進退をともにするのは、助けるのではない、自殺をするのだ、と思いました。……私は可厭な事を聞いた、しかし、祖母と小さい弟妹を死なせて水戸屋を背負って生残ったと言う娘分、――あの優しい婦が確にと、この時直覚的に知りましたが――どんなに心苦しいか……この狭い土地で、嘸ぞ肩身が狭かろう。――胸のせまるまで、いとしく、可憐になったのです。
(可厭な婆さん……)
(黒犬が憑いてるようね。犬も婆のようだったよ。)
石段を下りかかって、二人がそう云った時、ふと見返ると、坂の下口に伸掛って覗いていました。こんな時は、――鹿は贅沢だ。