Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しん・へいけものがたり

新・平家物語

吉川 英治

Lesen Sie 新・平家物語 (しん・へいけものがたり) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 123.012 Zeichen · 245 Bildschirme

Aozora Bunko

それは、執拗をきわめていたろう。一徹、わき見を知らない男の横恋慕である。

おそらく“いのち懸け”を示したろう。――が、かの女も、男の脅迫のことばに暗示を得て、同時に、“女のいのち懸け”を、胸に秘めたにちがいない。

盛遠は、ついに、死ぬか、狂気するかの眼ざしで、さいごの返辞をかの女に求めた。――袈裟は、それに、こういう誓いを与えた。前後を、しずかに、考えあわせて、すでに用意していた答えだった。

(……ぜひもありませぬ。十四日の夜の戌刻、良人の寝屋へ、さきに忍んでください。その宵、良人にふろをすすめ、髪のよごれも洗わせて、酒などあげて寝ませておきます。……どう仰っしゃっても、良人が生きているうちでは、あなたのお心に従えもいたしません。わたくしは、遠い部屋で、あなたが、ことをすませるのを、眼をつぶって待っておりましょう。――良人は、打物取っては、強者ですから、そッと、まくらに近づき、濡れ髪がお手に触れたら、さそくの一太刀で、首打ち落してしまうことです。ゆめ、打ち損じてくださいますな)

(――よしっ)

と、盛遠は、血ばしった眼でうなずき、その宵、そのとおりに、実行したのである。