Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・へいけものがたり

新・平家物語

吉川 英治

Lesen Sie 新・平家物語 (しん・へいけものがたり) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 123.012 Zeichen · 245 Bildschirme

Aozora Bunko

地下人さかもり

その一匹がここにいる。なんの、運など、あてにすることはないわさ』

地下人さかもり

兄の帰りと聞いて、待ち迎える、弟たちの影だった。

清盛は、それを、わが家の破れ門とともに見ながら、馬を降りた。

ことし三ツの家盛を、背なかに負ぶって、門の外にたたずんでいた経盛は、三男の教盛と一しょに、そろっていった。

『兄者人。お帰りなさいまし。……父上も、先に帰っておられますよ』

『うん。七日の間も、みな留守で、チビ達はさぞさびしがっていたことだろう』

『え。教盛が、ときどき、お母さまの所へ行こうといって、泣くには、困りました』――いいかけたが、兄の顔つきに、ことばをそらした。『そうそう。兄者人が見えたら、すぐ奥へ来るようにと、父上が、お待ちかねのようでした』

『そうか。じゃあ、このままで、すぐ参ろう。……じじ。おれの駒も、あずけるぞ』

木工助へ、手綱を託して、清盛は、母屋の灯へ向かって歩いた。

さきに戻っていた郎党たちも、まだ、物の具を、解いていない。

女手も少ないし、ヘイライなども召し使っていない貧乏平氏の邸内では、武者どもでも、日ごろから、百姓もすれば、馬も飼い、厨も手つだうといったふうで、こよいも、辻立ちから引き揚げて帰ると、そのままの姿で玄米を炊ぎ、薪をわり、また、畠の芋や蔬菜など採ってきて――ともあれ大家族の晩飯のし