Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

「まあ、待たっしゃれ」

と、その者は、手に持っている分銅付キの細鎖で、双互の間を分けへだて、

「お二人とも、刀をお引きください。どうした仔細か、わしに任せてくださらんか。わしの家の前で、こんな芸をやられては、まさかただ、見物しとるわけにもいかんじゃないか」

事に迫らず、からからと笑っての扱い。雷横と劉唐も、思わず太刀を収めて、その人を見た。これなん、この片田舎には過ぎた童塾(寺小屋)の先生、智多星の呉用で、道号加亮、あざ名が学究。略して、呉学人とも、呉用先生とも、よばれている者だった。

黒縁の麻ごろもに、学者頭巾をかぶり、髯長やかだが、さりとて、腰の曲がった老人ではない。白皙にして、なお紅唇の精気若々しく、眼すずやかな底に、知識人の何かがある。

学人は、代々土着の家柄の人で、世評に聞けば、書は万巻に通じ、胸に六韜三略をきわめ、智は諸葛孔明に迫り、才は陳平にも比肩し得よう、とある。そのうえ済州の地方、この人あって、童歌の清きを失わず、また能く、読書の声を野に保つ……とまで賞めそやされているほどだった。

「退いてくれい、寺小屋先生。怪我をするぞ」

劉唐は、なお息まき。