Japanische Klassiker mit Furigana
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
Lesen Sie 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 240.656 Zeichen · 478 Bildschirme
めくらはお出入り按摩、若い奴も同じお出入りの小間物屋だそうでござんすが、こちらへお伺いしたからには、何もかも話せばいいのに、うっかり申しあげたら、御殿様にバッサリやられそうな気がしたんで、怕い怕いの一心から、ひた隠しに隠してひた逃げに逃げて帰ったんだそうですがね。事の起りゃ御身分甲斐もねえ、みんな遠藤様の横恋慕からなんですよ。三日にあげず通いつめたが、御存じのように誰袖花魁には真夫がある。ぬしと寝ようか五千石取ろうかの段じゃねえんです。万石積んでも肌一つ見せねえというんで、江戸ッ児にゃ気に入らねえお振舞いをなすったんですよ。源七どんと誰袖を手もなく浚って、屋敷へ閉じこめ、切れろ、別れろ、別れなきゃこれだぞと、毎日毎夜古風な責め折檻に嫉刄を磨いでいらっしゃると言うんですがね。対手は曲輪育ちの気性の勝った花魁だ。なかなかうんと言わねえんで、だんだん日が経つ、世間が騒いで悪事露見になりゃ御家の名に傷がつくというところから、人目をごまかそうと遠藤様がひと狂言お書きなすって、仰せの心中者をひと組こしらえたというんですよ。それも聞いてみりゃむごい事をしたもんじゃござんせんか。