Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
Lesen Sie 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 240.656 Zeichen · 478 Bildschirme
では、いかにも匿まってつかわそうぞ。安心せい」
だからどこか部屋のうちにでも匿うのかと思うと、そうではないので、ここら辺が江戸名物旗本退屈男の面目躍如たるところですが、安心いたせと言ったにも拘らず、風体怪しきそれなる血まみれ男を、ちゃんとそこの庭先へすて置いたままでしたから、その時御用提灯をかざしながら、どやどやと押し入って来た町役人共の目に当然のごとく発見されて、すぐさま罵り下知する声があがりました。
「こんなところへ逃げ込みやがって、手数をかけさせる太い奴じゃ。うけい! うけい! 神妙にお繩をうけいッ」
きくや、退屈男の蒼白秀爽な面に、ほんのり微笑が浮いたかと見えましたが、一緒にピリピリと腹の底に迄も響くかのごとくに言い放たれたものは、小気味よげなあの威嚇の白です。
「あきめくら共めがッ、この眉間の三日月形が分らぬかッ」
「………※(疑問符感嘆符、1-8-77)」
「よよッ」
「………!」
「分ったら行けッ」
「早乙女の御前とは知らず、お庭先をお騒がせ仕って恐れ入ってござります。なれ共、それなる下郎はちと不審の廉あって召捕らねばならぬ者、役儀に免じてお下げ渡し願われますれば仕合せにござります」