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Japanische Klassiker mit Furigana

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はたもとたいくつおとこ

旗本退屈男

佐々木 味津三

Lesen Sie 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 240.656 Zeichen · 478 Bildschirme

Aozora Bunko

「知れたこと。うぬが要らぬ旗本風を吹かしゃがって、庇うべき筋合のねえ奴を庇やがったために、折角網にかけた大事な星を取り逃がしたお咎めを蒙って、親代々の御番所の職を首にされたゆえ、その腹いせをしにやって来たんだッ」

「なに、お役御免になったとな? それ迄響きが大きゅうなろうとは知らなかった。そうときかばいささかお気の毒じゃ。この通り詑びを申そうぞ。許せ、許せ。では何じゃな、あの怪しの奴は余程の重罪人じゃったな」

「へへえ、では何でござりまするか」

きくや、杉浦権之兵衛が、少し意外そうな面持で、いぶかしそうに退屈男の顔を見上げていましたが、いく分怒りが鎮まりでもしたかのごとく、がらりと言葉の調子迄も変えてきき訊ねました。

「では、何でござりまするか、御前はあ奴が何者であるともご存じなくてお庇いなさったのでござりまするか」

「無論じゃ。無論じゃ。存じていたら身共とて滅多に庇い立ては出来なかったやも知れぬよ」

「そうでござりましたか。実は御前があ奴の身の上を御承知の上で、尻押しなさったのじゃろうと邪推致しましたゆえ、ついカッとなりまして、あの翌る日職を奪われました時から、こうしてお出ましの折をつけ狙っていたのでござりまするが、そうと分らば手前の腹の虫も大分癒えてござります。