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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Lesen Sie 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.573 Zeichen · 178 Bildschirme

Aozora Bunko

「大変な女だな」

「養子の幸吉は意気地も働きもないのを取柄で貰われて来たような男で、養父の万兵衛との仲はあまり良くありません」

「番頭の何とかいったのは」

「忠助ですか。ノッソリしている癖に、恐ろしく欲の深い男で、馬鹿見たいな悧巧者ですね」

「それっきりか」

「医者の石原全竜坊主は、思ったほどの大藪じゃありませんが、そのうちに公儀から召出されて公方様の糸脈を引くんだなんて大法螺を吹いているところをみると、あんまり信用のできる医者じゃありませんね。その上板倉屋からは何百両という借金があるようで」

「ところで、殺された棟梁佐太郎の内には弟子の久治と、お萩の叔母のなんとかいうのがいる筈だな」

「佐太郎の妹で、出戻りの四十女。お紺という、ちょいと色っぽい中婆さんですがね。こいつは、江戸一番の金棒曳きで、下女代りに兄の家の世話を焼いております」

「久治は?」

「これは好い男ですよ。気前がよくて啖呵が切れて、仕事が上手で」

「たいそう褒めるじゃないか、まさか一杯おごられたわけじゃあるまいな」

「冗談で、――おごったのはあっしの方ですよ、酔わして置いていろいろ聴こうと思ったが、なかなか口を割りません」