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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Lesen Sie 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.573 Zeichen · 178 Bildschirme

Aozora Bunko

「それは物の譬ですよ。一と目見ても千両の値打のある女を、一日眺めても、十六文で済むというから大したものでしょう」

「そんな安い話を、俺は生れて初めて聴いたよ。千両の値打のあるものを十六文で見るんだから、なるほど八五郎は夢中になるわけだ――その上二度目からは唯と来ちゃ」

平次は面白そうに笑うのでした。

「尤もそのお夢というのは、女が好いだけで、芸はありませんよ。スルスルと舞台正面の簾が上がると、重ね座布団の上に坐って、にっこりする。拵えはときどき変りますが、その綺麗なことと言ったら、よっぽど気を引締めて居ないと、眼先が霞んでポーッとなりますよ。あれは後光が射すんですね」

「馬鹿だなア」

「小野の小町だって照手姫だって、あれほどの美い女ではあるまい――と、これは口上の金太のせりふですがね」

八五郎の説明は存分にトボケて居りますが、こんなのが東両国の盛り場で、第一等の人気を博するほど、世界は呑気で馬鹿馬鹿しくて、人間は甘かったのです。

尤もその頃の江戸には、今の裸レヴィユなどは足もとにも追い付かぬ猥雑な見世物があり、それが黙許されて居たくらいですから、『一と目千両』