Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
ではなかろうかと思われます。そして私にこの手紙や記録類を認めるようにと勧めてくれたのも彼女だったのです。
今日まで、愚かにも私は姉上に手紙を書こうなぞという気にすらなれず……まんざらその気にならなかったわけでもありませんけれど、書いてもどうして送り届けるかを考えると、その不可能と絶望の方が先に立って、書いてみようという気にすらなれなかったのです。それを彼女に勧められて、こうして今ペンを執り始めたわけなのですが、それはまだほんの二日三日ばかりも前のことだったと覚えています。
先程も申し上げた大噴泉のあるあの池畔を散歩していました時に、ふと貴女のことを想い出して、何ともいえぬ暗い気持に襲われていたのです。私はこうして何不自由なく、夢のように幸福な日を送っていますけれど、姉上はさぞ今頃私のことを案じておいでになるだろうと思うと、彼女と笑いながら毎日を送っていることすらも貴女に済まぬような気持がして、青々と葉を繁らせている山毛欅の大木の幹に靠れて蒼空を眺めながら、何考えるともなく取り留めもない物思いに耽っていたのです。
窓から眺めてでもいたのでしょうか?