Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
と、悲しそうに言われたのであった。総じてこの年少の太子はその立場の関係上からであったろうが、文学や音楽なぞという限定された趣味に耽ることが許されず、いかにして国力を充実させて英国の羈絆から祖国を解放するかということに、その関心のすべてが傾け尽されているように思われた。もちろんこういうことを指していわゆる王道学というのであろうとは考えたが、この年少の身で自分一身の趣味に趨ることも許されず、ひたすら国家国民の隆昌にのみ心を砕いていられる少年太子の身の上が、何とも言えず私には痛ましく感じられたのであった。
「太子のお国に小説がありますか?」という私の問いに対しては、「カッチ語という言葉はまことに非文明な言葉で、話すことはできますけれど文字というものがないのです」と羞ずかしそうに顔を赧められた。「ですけれどグジラット語ならば四、五人の作家もあります。印度全部としては、印度語で書いている作家はおそらく三、四百人もいるでしょうか。しかし言論は極度に圧迫されていますから、印度の作家は低俗な恋愛のみに奔るか、さもなければ哲学か詩の瞑想へ逃避する以外には書くことができないのです」