Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
れもん
檸檬・ある心の風景 他二十編
Lesen Sie 檸檬・ある心の風景 他二十編 (れもん) von Kajii Motojirō (梶井 基次郎) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.934 Zeichen · 263 Bildschirme
「行けそうだな」
自分達はそこからまた一段上の丘へ向かった。草の間に細く赤土が踏みならされてあって、道路では勿論なかった。そこを登って行った。木立には遮られてはいるが先ほどの処よりはもう少し高い眺望があった。先ほどの処の地続きは平にならされてテニスコートになっている。軟球を打ち合っている人があった。――路らしい路ではなかったがやはり近道だった。
「遠そうだね」
「あそこに木がこんもり茂っているだろう。あの裏に隠れているんだ」
停留所はほとんど近くへ出る間際まで隠されていて見えなかった。またその辺りの地勢や人家の工合では、その近くに電車の終点があろうなどとはちょっと思えなくもあった。どこかほんとうの田舎じみた道の感じであった。
――自分は変なところを歩いているようだ。どこか他国を歩いている感じだ。――街を歩いていて不図そんな気持に捕らえられることがある。これからいつもの市中へ出てゆく自分だとは、ちょっと思えないような気持を、自分はかなりその道に馴れたあとまでも、またしても味わうのであった。
閑散な停留所。家々の内部の隙見える沿道。電車のなかで自分は友人に、