Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
Lesen Sie 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.326 Zeichen · 330 Bildschirme
と安達君は最初から意思のあったことを権利のように主張した。
「君は矢っ張り正直ものだな」
「もう褒めなくても宜い。それよりも君の見込を聞きたいんだ。何んなものだろうね? チャンスは」
「さあね。五分と五分と言いたいところだけれど、四分六分だろう」
「先方が先口だからかい?」
「後口だって構わないけれど、こゝは元来吉川君の勢力範囲だからね」
「僕だって勢力範囲だよ」
「しかし吉川君は生え抜きだ。こゝに家があるんだからね。それから親の光が利く。鉄道省技師工学博士が利く。君だって郷里へ帰れば堂々たるものだろうけれど、こゝから北海道までは一寸目が届かない」
「余り堂々たるものでもないんだよ。それに僕は三男坊だから冷飯だ」
「それもカウントに入るよ。吉川君は惣領だからね。七分三分かな、これは」
「しかし惣領は係累があるぜ。跡を取るから責任が重い」
「係累も財産が伴えば問題にならない。可なりあるだろう、吉川君のところは」
「うむ。初めから好いのらしい」
「無係累の腕一本なんてのは、本人が余っ程しっかりしていないと見込が立たない」
「おや/\」
「それに橋本さんは閣下だから、官吏の家庭に理解があるだろう。