Japanische Klassiker mit Furigana
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えどまえのつり
江戸前の釣り
三遊亭 金馬
Lesen Sie 江戸前の釣り (えどまえのつり) von 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.910 Zeichen · 214 Bildschirme
これも屁理屈のひとつになるかもしれないが、一般家庭で一度に百尾、二百尾と釣ってこられても、腸ワタを出して焼くだけで夜中までかかる。これでは勝手もとから苦情のノロシがあがるから、しろうと料理の簡単なものを並べてみよう。
ハゼの料理は商売人にこしらえさせれば十何とおりできるが、しろうとの誰にもできるものだけで、刺し身、洗いの糸づくり、吸い物、天ぷら、甘露煮、ナンバンづけなどがある。
秋口の早い時分のハゼと違って、十一月ごろから俗にシタツリになってからのハゼは、からだ全体がアメ色をして、脂がのっている。寒さをしのぐためか、ノリヒビの中へはいってノリを食べるらしく、口のまわりが黒くなる。これを釣り師は「おはぐろ」をつけたという。腹をさいてみると、まっ黒なノリが出てくる。それを出さずにハゼのヘソの穴へ細い棒を突っ込んで親指で腹を押すと、黒いワタが出てくる。そのワタだけ出して、桃色の肝臓と卵はそのままにしておく。すべての魚はこの臓物がうまいと聞いた。
ハゼの目玉へ金串を通して、菓子を入れる銅壺カンの底を抜いて横に一列十本ぐらい掛ける。これを二段掛けると二百尾は掛かる。