Japanische Klassiker mit Furigana
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えどまえのつり
江戸前の釣り
三遊亭 金馬
Lesen Sie 江戸前の釣り (えどまえのつり) von 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.910 Zeichen · 214 Bildschirme
いまでも釣りに行く前の晩は、なかなか寝つかれない。釣りが嬉しくって、というわけではないが、子供が遠足の前の日にテルテル坊主をこしらえるあの心持ちが、年寄りになってもあるものらしい。
ウナギを食べたあとで、梅干しを食べてはいけないというが、これは迷信とかたづけられない何か、医学か理学につながりがあると聞いた。しかし、すべての魚釣りは、何月何日から何の魚を釣ると決めておかずに、季節の草花によって魚を釣る、と昔の人は教えた。
それは、近ごろのように暖冬異変ということもあり、いつまでも寒い年もある。しかし、草花は一番陽気を知る。それと同時に魚も動き出す。「桃の花が開くとコイの口があく」
山吹を見てヤマメを釣れという。ちょうど山吹の花が咲く時分になると、ヤマメのさびが取れる。それも北国と南国と土地によって諺も違うが、すべて海の魚は麦の穂が色づくといっせいに岸近くに寄ってくるという。
東京から向こう地、大貫・竹岡地方では、春から初夏にかけて釣れるのを、俗に田植えメバルという。横浜・横須賀地方で夜に釣るメバルを、大貫地方では早くから沖で昼間釣れる。この魚は赤メバルといって味が落ちる。