Japanische Klassiker mit Furigana
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えどまえのつり
江戸前の釣り
三遊亭 金馬
Lesen Sie 江戸前の釣り (えどまえのつり) von 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.910 Zeichen · 214 Bildschirme
タコにしては手ごたえがおかしい。重みもある。ようよう舟のコベリまで引きあげてみると、誰が落としたのか小さな雑巾バケツに水がいっぱい。それにしても、うまく持つ手のつるに針がかかったもので、船頭と顔を見合わせ大笑いをした。
四時ごろ競技会も終わったので、船頭がこのあとでアジをやってみましょうという。今度はアジ道具のビシを入れると、これがまた入れ食いである。前の競争でコマセがまいてあるためでしょうと船頭は話していた。神田釣友会の連中にも見せたが、これが本当の「ヒョットコのたき火」で、馬鹿あたりというものかもしれない。このときは一人で持ちきれず、船頭の弟、政ちゃんに家まで持ってきてもらった。
ところが途中、政ちゃんは電車の中で青い顔色をして気持ちが悪くなったという。初めて長く電車に乗ったので、乗り物に酔ったというが、われわれ陸にいる者は、たまに舟に乗ると酔うのだが、毎日海の上で舟にばかり乗っていると、あべこべに長く電車に乗ると酔うというのもおもしろい。
外国では、タコを悪魔だというそうだが、食べてもうまいし、第一、釣って愛敬がある。釣りあげて船の中に置くと、背のびをして海を見まわして歩き出す。