Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
「こうなれば仕方がない。あっさりと、あやまるより外ないだろうね」
「つまり、ここから、上に聞えるように、大きな声であやまるのさ。博士の留守に、地下室へもぐりこんだことを、すなおに、あやまるんだよ」
「残念ですねえ」
先生は決心した。そうするより外に、やり方はないと思った。自分一人だけならいいが、千二少年を、いつまでもこんな気味の悪いところにおくのは、かわいそうだと思ったのだ。
そこで、先生は、階段を上までのぼった。そうして右手を上にのばして、蓋の下から、どんどんと叩いた。
「あけて下さい。ここをあけて下さい」
新田先生が、そう叫んだ時、頭上をこつこつと歩いていた足音は、にわかにぴたりととまった。
だが、別に答えはなかった。
「早くここをあけて下さい」
先生は、ふたたび、はげしく蓋を下から叩いた。すると、今度は、上から何かうなるような声が聞えた、と思つていると、階段上の蓋は、左右にぐうっとあきだした。
蓋はあいたのだ。今こそ、外へ出られるようになった。
「さあ、おいで。千二君、早く……」
と新田先生は、千二の手を取り、階段を上にかけ上った。さだめし、そこには博士が白い髭をぶるぶるふるわせ、大おこりにおこって、つっ立っていることだろうと思った。